◆開催日時
2011年5月11日(水) 18:30~20:30
◆テーマ
『 衣を通じて江戸を知る』
◆講 師
『創業天保 13年(1842年) 竺仙』 代表取締役 小川文男氏
◆講演概要
創業天保13年(1842)、今年で169年を迎える竺仙は 日本橋小舟町に店を構え、夏の風物詩である「浴衣」をはじめ、武家から庶民まで幅広く浸透した、「江戸小紋」も扱う老舗呉服店です。
江戸の頃、「定小紋(さだめこもん)」として武士の裃に見られるだけの柄が、職人の手の揃ってくることで庶民の着物にも利用されるようになりました。
庶民の着物に着用されることで小紋の柄に拡がりが出てきたのです。
江戸時代の「美意識」は着物に見ることができます。
当時の人がどれほど着物に対して思いを込め、考えを巡らせていたのでしょうか。
竺仙の反物に目を向けると、デザインや染め、生地の種類など多岐にわたり、これが「粋」なのだと感じさせられます。
参加者は、伝統の製法で染め抜かれた、使い込むほどに味がでる「手拭い」の感触を楽しみ、普段なかなか拝見する事ができない反物の染めの手法を伺ったり、貴重な染め型の実物を見せていただき大満足の会となりました。
初代店主仙之助は背が低く”ちんちくりんの仙之助”と呼ばれ、そのユーモアからちんちくりんの竺、仙之助の仙をとり屋号の「竺仙」となったそうです。
江戸の粋と仙之助のユーモアをモットーに伝統を守りつつ時流にあった様々な提案をしてくださる竺仙の心意気が感じられた講演でした。
小川社長から、浴衣は色、柄の好みではなく「顔映り」が良いものを見立ててくれるお店で選んでくださいとの助言が浴衣選びの最大のポイントである事を実感しました。
リンク:竺仙
当日のお弁当は、今年限定「日本橋架橋100年のポップアップ式 弁松弁当」で日本橋一色の会となりました。
ケースはそれぞれ持ち帰り、自宅でディスプレーした方の報告も楽しいものでした。