◆開催日時
2011年6月1日(水) 18:30~20:30
◆テーマ
『わが国の古美術品収集-中国陶磁を中心に-』
◆講 師
『創業 明治38年(1905)東洋古美術の老舗 株式会社 繭山龍泉堂』 川島公之氏 (朝日カルチャーセンター講師)
◆講演概要
古美術品、特に陶磁器は人気が高く、その陶磁器というと、先ず挙げられるのが、中国陶磁です。
8千年とも1万年ともいわれる悠久の歴史を有しておりまして、そのなかで数多くの陶磁器が連綿と作り出されました。
中国陶磁の収集は、欧米、アジアなど世界で広く行なわれています。
日本では、主に茶の湯や煎茶趣味を通して盛んになりました。
その多くが、中国から渡ってきたものです。
古くは奈良時代に、遣唐使たちによってもたらされ、その後、平安時代、そして鎌倉時代から室町時代には、本格的な中国陶磁の数々が将来され、茶の湯で珍重されました。
江戸時代には、煎茶趣味が流行し、これは明治時代にたいへん盛んになります。
明治末から大正、昭和初期にかけては、欧米流の新らしい鑑賞スタイルの流行によって、中国陶磁は鑑賞美術の対象として受容されるようになります。
それにともない、わが国には、優れた中国陶磁の数々が遺されています。
今回は、日本人と中国陶磁コレクションの歴史をみながら、質の高い中国陶磁とはどんなものか、こうしたコレクションがいったいいつ頃形成されたのかなど、古美術品にまつわる時代背景も含めてのお話しを伺いました。
後半には、繭山龍泉堂が所有の逸品をお持ち頂き、実際にメンバーが中国陶磁を手に取り時代を越え体感させて頂きました。
リンク:繭山龍泉堂