2011年 第5回 お江戸日本橋伝承会 (於:本社3F会議室)
◆開催日時
2011年7月6日(水)  18:30~20:30
◆テーマ
『雄・雌・食物で違いが出る毛筆 -書筆・画筆どこがちがうの?-』
◆講 師
『創業1912年(大正元年) 日本画材専門店』 株式会社 有便堂 社長 石川雅敏氏
◆講演概要 
「有便堂」は創業1912年(大正元年)、来年で100年目を迎える書画材料の収集・保存及び販売の老舗である。
創業以来、日本画壇の巨匠たちに愛されてきた。 
昭和21年に湯島より大商業地日本橋に移転し、以来書画用品を中心に書家、画家、カルチャー教室への用具調達や額、軸、屏風、巻物仕立等を扱う老舗として地位を築いてきた。
また、店頭に於いては、季節の和風小物を数多く品揃え飾りつけすることで、往来の方々を楽しませている店舗として日本橋に根付いている。
今回の講演では、学生時代に必ず手にした「筆」をテーマとして、有便堂が保有する非常に貴重な筆の数々を拝見させていただいた。
とにかく動物のあらゆる毛が筆作りの対象となり、この日初めて手にしたのは、ムササビの雄と雌、黒兎の髭、連筆には雌の山羊の髭(顎の下の毛)、狸の毛、赤牛の耳の後ろの毛、蝦夷鹿の毛、ハクビシンや兎の口髭、いたちやコリンスキーそして鶏の羽の筆は絵筆として重宝される等・・
ジョンレノンとオノヨーコが入手した馬の毛を使った箒筆のエピソードもまた楽しい話題であった。
また、私達が漠然と手に取り、文字や絵画に滑らしている筆を、筆になる前の状態から実際に触れてみて、雄・雌さらには動物が食べていた戦前、戦後の筆の比較では、戦前の方が腰がありとても書きやすく、それも食物でこれほどまでに書き味が異なるのかという貴重な体験をした。
身近である「毛筆」を実際に手に取り初めて学ぶことができた。
書画用品店は、バブル後大変な苦悩が多く、後継者が育たず、手間をかけた商品開発も中々受け入れられず価格本意の世界になりつつあり、品物本位は後回しになる事で石川氏は嘆いていた感があった。
しかし、まだまだ拘る職人と共に経験、体験を生かし頑張っているところを、「お江戸日本橋伝承会」の講演を機会に「筆」を取り上げる事で、日本文化と共に歩んで来たその一端を伝えたいという気迫が感じられる1時間であった。
また、2011年6月25日放送の「出没!アド街ック天国」では「有便堂」が第20位にランキングされた。
2009年には、聖徳太子が使ったとされる「雀頭筆(ジャトウフデ)1」を再現した。
筆の穂には色とりどりに染色した馬の毛を使用し、雀の頭を表現している。
これは、染色をした毛を合わせて初めて雀の頭に見えるというから、職人技以外の何者でもない。
講演会では、この高価で現在国内に8本しか存在しない大変貴重な「天平蓬莱筆」を見せていただき、太古の世界に思いを馳せたひと時であった。
ひときわ目立つ有便堂の暖簾もまたおしゃれなデザインで、墨のグラデーションと中央の染色に使った貝紫色という希少価値のある染料で染めてあり、暖簾のほとんどが一色で染め屋号を目立たせる中非常に印象に残る。
石川社長は、是非お店へ足を運んでいただき、他の筆も書き比べにいらしてくださいと結ばれた。
是非、社長がいらっしゃる時に有便堂の暖簾をくぐって見ませんか?

リンク:有便堂


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by kosakai_blog | 2011-07-08 15:55 | お江戸日本橋伝承会
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