食のサロン その16 《江戸前鮨の話 ⑨》 
現代は食べ物で季節を感じることが出来にくく成って来ている。
野菜一つにしても一年中出回る物も多くそれが本来夏野菜であったか冬が旬であったか分からなくなってしまった感がある。
かろうじて季節を感じられるのは春の竹の子、秋の松茸位の物であろうか。
鮨においても全国はおろか世界中から集められた魚を使って握られるのであるから季節を感じ取る事は難しい。
しかし良い鮨職人は常により良いネタを仕入れる事に心血を注いでいるのでどの季節に何処のどの魚が美味いかを熟知している。
取れる場所によっても時期が変わるが鮨職人の話しでは最近は魚が取れ始める時期が早くなっているとの事である。
又取れる場所も北上傾向にあるらしくこれも温暖化の影響なのだろうか。
江戸前鮨の話でもあるので築地市場における魚の旬を聞いてみた。
春はカツオ、マダイ、サヨリ、シラウオ。夏はマアジ、カンパチ、マアナゴ、シマアジ。
秋はマイワシ、コノシロ、ホシガレイ、イシガレイ。
冬はヒラメ、ブリ、本マグロ、クエ。
その他鮨ダネではタコ、シバエビ等が10~1月アワビは8~10月。
イカ類はアオリイカ5~8月スルメイカ7~9月ヤリイカ10~3月と鮨店では使い分けているらしい。
もっともカツオのように秋の戻りガツオの方が脂が乗って美味いという人もいるしサヨリも9月が旬と言う話もある。
ともあれ日本料理は季節を味わうと言われ四季のある国が育てた料理に他ならない。
鮨を食べるのであれば是非季節を目と舌で味わいたい物である。
なじみの鮨店から生のトリガイが入りました。
シンコが初入荷されました等と知らせがあれば鮨好きであれば何を置いても駆けつけるのではないだろうか。最近の若い人たちが好きな鮨ダネの№1にサケ(サーモン)を上げていると聞きおどろいたものである。
私の頭の中には北海道等でルイベにして食べる事はあってもサケを生で鮨ダネにして食べると言う感覚は無かった。
生食用のサケはノルウエーからの輸入であるらしい。
以前ノルウエーを旅した時にノルディックサーモンのマリネや、スモークサーモンを毎日のように食べ良いサケである事は実感した。
しかしそのつど、このサケを塩鮭にして食べたらどれ程おいしいだろうと思ったものである。
実際ノルウエーの列車の中で特別に日本人の飲食店で作ってもらったサケの塩焼き弁当を食べたのだがこれば真に美味しかった。
このサーモンの鮨は若い人ほど好む傾向にあり40代より上の年齢の人には好まれないと言うデーターもある。
統計からすればサケを生で食べる事へ抵抗があるのは年寄りと言う事になる。
今や江戸前鮨に欠かせないイクラやウニも元々江戸前鮨のネタには無かったものである。
それを考えれば近い将来サーモンが江戸前鮨の看板ネタと成ってもおかしくは無いのだが、少し複雑でもある。

                                                         文責:青木知廣
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by kosakai_blog | 2011-08-19 11:12 | 食のサロン
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