かつて、「イタメシ」の流行語になってから、イタリア料理の店は珍しくなくなった。
スパゲッティがイタリア風味付けだけでなく和風の味付けにも合うためか、イタリア料理の店でも和風味付けの料理を提供する店も増えている。
イタリア料理に欠かせない調味料はオリーブオイルであろう。
オリーブオイルは、世界で唯一の果実油である。
イタリア人の感覚では油というよりもそのままジュースのような飲み物として取り扱っている。
最高級のオリーブオイルは、生のオリーブを潰して、圧搾して得られるエクストラヴァージンである。
エクストラヴァージンは酸度0.8%以下という基準がある。
オリーブオイルの主成分は、1価不飽和脂肪酸のオレイン酸である。
2価の不飽和脂肪酸のリノール酸に比べれば酸化しにくいが、不飽和脂肪酸が存在しているから酸化しやすい油と考えたほうがよい。
食べる調味料が人気である。
その食べる調味料の表示をみると、必ずオリーブオイルが使われている。
日本のレストランでは、パスタ料理に調味料としてオリーブオイルやタバスコが用意されているところは多い。
ときどき、オリーブオイルにも香辛野菜を加えて、オリーブのフルーティーな香りに辛味も加わった調味料を用途しているレストランもある。
また、香草野菜に含まれるビタミンEが油の酸化も防ぐ効果が期待される。
アメリカのMc.ILHENNY CO.では、醤油にタバスコを添加した調味料を市販している。
野菜炒めや薄味のスープにアクセントをつけるのに便利である。
オリーブオイルだけでなく、一部には香草野菜を加えたものを用意すれば、いろいろな味付けが工夫できる。
オリーブオイルの主成分のオレイン酸は血液中のHDLコレステロール(善玉コレステロール)を増やす働きがあるといわれているが、油1gは9kcalのエネルギーを持っているので、過剰摂取には注意をすること。
文責:成瀬宇平