2014年 特別企画 大人の遠足「蔵造りの街・川越と本丸御殿を訪ねる」
今年の大人の遠足は、「蔵造りの街・川越と本丸御殿を訪ねる」として、歴史家の安藤優一郎先生引率のもと小江戸川越の散策を楽しみました。
川越の出身である安藤先生に、なかなか観光では行かない、ちょっと知らない川越の街を引率して頂き、地図を片手に清々しいお天気の中、連休明けの一日を一緒に小江戸散策をし、昼食は川越名物の「深井屋の鰻」を堪能してきました。

日  時:2014年5月10日(土)10時 ー現地集合、現地解散ー

引率者: 安藤優一郎氏

1.講座の趣旨

川越というと小江戸のイメージが強く、蔵造りの街並みや時の鐘が思い浮かびますが、江戸の頃、川越の中心は太田道灌が築城した川越城でした。
近年、その本丸御殿が修復され、見学できるようになりました。まず、蔵造りの街並みや蔵造り資料館を見学しながら粋な江戸情緒に浸りましょう。
その後、川越城に向かい御殿を見学しました。
御殿内部をご案内しながら、お殿様と家臣たちの生活ぶりを解説していただきました。

2.見学コース(参加されなかった方は、是非このコースを回ってみてください。)

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(1)連馨寺(10時10分頃)
キーワード:政繁が母の連馨寺のために創建した寺院

川越城は中世の頃から、関東の要衝として武将たちの熾烈な争奪戦が繰り広げられた城です。
特に後北条氏が関東の覇権を握ることになった川(河)越城の夜戦は有名です。
天文15年(1546)のことです。
その後、川越城は豊臣秀吉の小田原攻めの時まで、北条氏の関東支配の要であり続けますが、川越夜戦の後、城将となったのは大道寺政繁という武将です。
その政繁が母の連馨寺のために創建した寺院が連馨寺です。

(2)蔵造りの町並み(10時30分頃)
キーワード:大正浪漫夢通り・明治26年の大火・山崎家住宅・服部家・大沢家住宅

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大正浪漫夢通りを通って、蔵造りの町並みに進みます。
この辺りは蔵造りの街が立ち並びます。
蔵造りと言っても、実際は明治26年の大火を契機に蔵造りが進みます。
江戸の街でも火災に強い建物として土蔵造りが奨励されましたが、費用が掛かるため、江戸の頃はなかなか普及しませんでした。
そうした事情は川越も同じでした。

(3)時の鐘(10時40分頃)
キーワード:自動鐘つき機

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時の鐘は江戸初期に建設されたものですが、現在は4代目です。明治26年(1893)の大火後、再建されたものです。
高さは16メートル。午前6時・正午・午後3時・午後6時の4回、鐘が鳴らされます。

(4)蔵造り資料館(10時50分)
キーワード:屋号万分(マンブン)・格子窓・煙草商ゆかりの資料・龍吐水・水鉄砲・川越大火焼失範囲図

時の鐘近くには蔵造りの街が立ち並んでいますが、川越が蔵造りの街となったのは意外にも明治に入ってからでした。
明治26年に川越を襲った大火で木造建築は次々と焼失しましたが、蔵造りの建物は焼け残りました。
これを教訓に、木造から蔵造りに切り替える商家が続出します。
こうして川越は蔵造りの街に変身します。
今回はそんな蔵造りの建物の一つを実際に見学します。
この蔵造り資料館は煙草商を営んでいた小山文造が造った蔵を展示している資料館です。

※昼食(11時30分入店予定~12時30分頃まで)
「深井屋」で鰻のコース料理を頂きます。

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(5)中の門堀跡(12時50分)
キーワード:大手門・太田道灌の像・郭町(クルワマチ)

蔵造りの街並みから川越市役所に向かいます。
敷地内には川越城を造った太田道灌の像がありますが、この辺りは、郭町という名前のとおり既に城内でした。
少し歩いていくと、中の門堀跡があらわれます。
最近復元されたものです。

(6)富士見櫓(13時10分)
キーワード:浅間神社・御嶽神社

そのまま道を進んで突き当りの道を南に向かうと、川越高校が左手に見えてきますが、間もなく富士見櫓跡が見えてきます。
川越城には四つの櫓がありましたが、天守閣がなかったため、その一つである富士見櫓が天守閣の代りをつとめていました。

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(7)三芳野神社(13時30分)
キーワード:「通りゃんせ」

富士見櫓を左手にみながら、初雁公園に向かって歩きます。
三芳野神社に向かいます。
この辺りは川越城内ですから、一般の町人などは普段三芳野神社には参詣できませんでした。
通りゃんせという童謡の発祥地といわれますが、御用がない者は通さないという歌詞は、そうしたことを指したものでした。
川越城の鎮守として、寛永元年(1624)に時の川越藩主酒井忠勝により再建されたと伝えられます。

(8)本丸御殿(13時40分)
キーワード:玄関・大広間・家老詰所・ドラマ「仁」の撮影場所

本丸御殿に入ります。
川越藩主とその家族が住んでいた御殿であると同時に、川越藩政を取り仕切る役所でもありました。
嘉永元年(1848)に再建されたものが現存しています。
ただし、かつての御殿のうち現存しているのは玄関と家老詰所と大広間のみです。
大広間では、殿様と家臣の拝謁の儀式が執り行われました。

(9)菓子屋横丁(14時50分頃)
キーワード:札の辻・1mの麩菓子

最後に札の辻に向かいましょう。
その近くには菓子屋横丁があります。
この横丁は元々、養寿院という寺院の門前町の一画で菓子屋を始めた鈴木藤左衛門が菓子を製造したことが始まりです。
その後、関東大震災により被害を受けた東京の代りに、この地で菓子の製造が盛んとなって、菓子屋横丁が誕生したと伝えられています。

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※解散(15時30分頃)
バス停のある札の辻に戻り自由解散します。帰りは東武バスで川越駅まで戻るのが便利です。




講師紹介 :安藤優一郎
歴史家。文学博士(早稲田大学)。JR東日本大人の休日・ジパング倶楽部趣味の会、NHK文化センター、東京理科大学などで講師を勤める。

安藤優一郎公式サイト

主要著作
『幕末維新 消された歴史』日経文芸文庫、2014年5月
『西郷隆盛伝説の虚実』日本経済新聞出版社、2014年5月
『不屈の人 黒田官兵衛』メディアファクトリー新書、2013年6月
『世田谷代官が見た幕末の江戸~日記が語るもう一つの維新』角川SSC新書、2013年5月
『山本覚馬~知られざる幕末維新の先覚者』PHP文庫、2013年1月
『徳川慶喜と渋沢栄一』日本経済新聞出版社、2012年5月

                                        文責:小堺化学工業㈱ 広報 小堺ひとみ
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by kosakai_blog | 2014-05-30 17:18 | お江戸日本橋伝承会
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