カテゴリ:食のサロン( 68 )
食のサロン その8 《江戸前鮨の話 ①》 
関西の押し鮨に対し江戸前鮨といわれる握り鮨はいつ頃誰によって考案されたか。
諸説があり定説は無いが江戸期に両国回向院前にあった興兵衛(与兵衛)鮨の小泉(華屋)興兵衛によって創案されたとされる説がある。
文化、文政の頃は徳川の治下かってない平和な時代が続き人々の食生活が豊かになり食に対する嗜好性も高くなる。
ちょうど江戸料理の確立を見た頃である。
もっとも江戸の町には早鮨等と言われ屋台の握り鮨屋が既にあったとされている。
その中から財を蓄えた商人や宵越しの銭を持たない江戸っ子気質に後押しされ高級を売り物にする鮨店が店を構えるようになった。
興兵衛鮨もその一軒であったが天保の改革による贅沢禁止令に反した罪で興兵衛以下が捕られる事件が起こる。
天保十三年の事である。
この事件により興兵衛鮨は反って有名となり益々繁盛したとも言われている。
余談ではあるがこの興兵衛を取り締まったのが時代劇でおなじみの北町奉行遠山の金さんであったとされている。興兵衛鮨はそれにより自粛を余儀なくされるがその後も江戸、東京と続き昭和7年に廃業されるまで名声をはくしたとされている。
現在墨田区両国一丁目には江戸前握り鮨発祥の地、与兵衛すし跡として案内板が立てられている。
興兵衛鮨が江戸前鮨の元祖と言われるのは前記のエピソードに加えその鮨を描いた正確な絵が残る事にもある。
明治10年内国勧業博覧会出展の為川端玉章が興兵衛鮨を写生した「両国興兵衛」秘蔵のすし図(現在所在不明)に20数種の鮨が描かれていたと言う。
元絵を写した絵や作り方等の文献は今も残りクルマエビ、シラウオ、アカガイ、コハダ、厚焼き玉子、鮎の姿鮨等まさに今に通じる江戸前の仕事を施した鮨として伝わっている。
小堺化学工業本社のある人形町にはこの興兵衛鮨の流れをくむ鮨店がある。
初代が興兵衛鮨の支店馬喰町「すし忠」で修行し興兵衛鮨の技を受け継ぎ独立した人形町「喜寿司」である。現在も正統な江戸前鮨を伝承する名店と言われている。

※すしの字は寿司、鮨、鮓、寿し、スシ等有るが本文では鮨の字を使用根拠は無。

                                                       文責:青木知廣
[PR]
by kosakai_blog | 2011-01-03 22:05 | 食のサロン
食のサロン その7 《セミナー 「日本橋の文化にふれる」》
◆開催日
2010 年 10 月 14 日(木) 15 時 30 分 ~ 17 時 30 分
◆テーマ
「日本橋の文化にふれる」
◆会 場
東海東京証券 プレミアルーム 
◆講 師
①創業文久2年 元祖佃煮「日本橋鮒佐」第4代 宮内隆平氏

※鮒屋佐吉こと大野佐吉が浅草橋に店を構え「鮒のすずめ焼」(小鮒を開いた魚の形がふくら雀に似ていることより)が名物だった。
暴風雨で佃島に避難した時に漁師が作る「雑魚の塩煮」が大変美味しく漁師の保存食として残った魚貝類を塩で煮る事をヒントに当時高級な醤油を使い煮るという斬新な方法が現在の佃煮の原型である。
佃煮はタレが命である。
どんな時でも、守り抜くように言われた。
醤油と砂糖のタレが毎日食材を煮る事でどんどん旨くなり、秘伝のタレが出来上がる。
このタレが、3月の空襲で命よりも大切というので、瓶を抱え逃げる時に壊れてしまった。
そして新しいタレができるまでに3年かかった。
タレは、食材を昆布→穴子→海老→貝の順番で煮ていく。
ハゼから始めた甘露煮も最近では獲れなくなり、ゴリを使用している。
東京湾で沸くように獲れた魚も工場ができたり、水が淡水化すると魚が青藻を食べ魚自体が青臭くなってしまう。
時代が変わると、食材も変えなくては店を継続できない。
最新作として、フォアグラの昆布巻きは、白ワインにとても合う。
期間限定品だが、是非試していただきたい品である。

リンク:鮒佐

②創業元禄12年 最古鰹節店「にんべん」第13代 高津克幸氏

※高津伊兵衛が20歳(元禄12年)の時に日本橋土手蔵で、戸板を並べ鰹節と塩干の商いを始めた。
その後、小舟町で鰹節卸を始め、享保5年に日本橋瀬戸物町(現在本社がある)にて小売を始めた。
屋号が「伊勢屋伊兵衛」で伊のイ(ニンベン)をとり、商売のお金(カネ)をあわせ「カネにんべん」としたがいつしか江戸町民から「にんべん」と呼ばれるようになった。
にんべんで扱っている鰹節は「本枯節」といい、4~6ヶ月の時間をかけて丁寧に作られ含有水分が13~15%まで除かれ、重量比で原魚の約6分の1になる。
鰹は、カビを付けて作る発酵食品である。
このカビが、醗酵過程で水分を吸い取り、菌が酸化防止し、かつ脂肪酸も分解してくれとてもヘルシーな食材である。
世界一固いと言われる鰹節は、カンナで削ると柔らかい食品に変化する。
保存は冷蔵庫に、ラップで包み保存し、固くなったらレンジで暖めると柔らかく扱いやすくなるようだ。

リンク:にんべん

③江戸前寿司 「矢の根寿司」 第3代 江川淳一郎氏

※創業1952年の江戸前寿司店で、自分にとって美味しい寿司は自分のお気に入りの寿司職人との出会いである。
美味しい寿司は、シャリとネタのバランスである。
シャリは暖かさが人肌~40度、固さは柔らかいネタには柔らかいシャリが合い、固いネタには固いシャリが合う。
ネタとのバランスは、ネタが大きいとシャリは小さくなり、ネタが小さいとシャリは大きくなるそうで、「シャリを小さくして下さい。」と言われると大きいネタが出てくるようである。

リンク:矢の根

3講師による日本橋文化と歴史の講演会を楽しんだ後、9店舗の老舗の味を一口ずつ楽しむイベントがあった。
日本橋名物は、寿司・天ぷら・鰻・蕎麦と言われ、現在100年を越える店が200件以上ある中から、人形焼の板倉屋・日本名門酒会・矢の根寿司・千疋屋総本店・日本橋鮒佐・山本海苔店・にんべん・明治座が出展されていた。
[PR]
by kosakai_blog | 2010-10-19 12:55 | 食のサロン
食のサロン その6 《ラー油ブームにモノ申す》
◆開催日
2010年9月15日(水)
◆テーマ
「ラー油ブームにモノ申す」魚柄仁之助(食文化研究家)
◆講師
魚柄仁之助(食文化研究家)

※プロフィール
大学で農業を学び、1994年「うおつか流台所リストラ術」がベストセラーに。以降、安上がりで安全な食生活を提言し続ける一方、日本人の食文化の変遷を研究中。
http://.www.ne.jp/asahi/uotuka/official/

著書:「ひと月9000円の快適食生活」、「冷蔵庫で食品を腐らす日本人」、「明るい食品偽装入門」、マンガ「おかわり飯蔵」の原作者
9月21日発刊の「ラー油はラー油でも生(ナマ)辣油(ラーユ)の本」についての内容説明
生(ナマ)辣油(ラーユ)という新しい香味油のジャンルを確立

◆最近のラー油ブームに一言
昔から手作りのラー油を作っていたが、ゴーグルとマスクは必須アイテムであった。
加熱する事により、油が酸化する。
その点、生ラー油は漬け込むだけなので加熱していない分酸化し辛い。
唐辛子は、辛くないほうがアミノ酸も多く含まれる。
カラカラに干した方が、よりうま味がでる。
そこで、生辣油(ラーユ)をお薦めする。

《5分で作れる生辣油》
乾燥唐辛子(原型または輪切り)+香りつけ具財(クコの実、シソ、ニンニク、生姜など) を広口瓶の半分まで詰め込む。

ゴマ油、ナタネ油、オリーブ油 など自分の好みの油を瓶の上まで注ぐ。

蓋をしっかり閉めた広口瓶をよくフリそのままで冷暗所で保管。

唐辛子の切り方、種類、油などにより1ヶ月から6ヶ月で美味しい生辣油が簡単に完成する。

一番大切なのは油で、化学薬品などを使わない「玉締めしぼり」製法のゴマ油がお勧め。
加熱しない「生辣油」だからこそ、油を酸化させず高品質な風味をずーっと楽しむ事ができるそだ。
[PR]
by kosakai_blog | 2010-09-22 16:26 | 食のサロン
食のサロン その5 《奈良東大寺の茶がゆ 「ごぼう」》
奈良へ旅行した時、Nホテルの朝食が茶がゆでした。
素朴な味に、茶がゆの事をシェフへいろいろ伺っているうちに、Nホテルでは東大寺で習ってきた茶がゆを再現しているのが判明し、ついには奈良東大寺の茶がゆのレシピを入手できました。
別名「ごぼう」の云われなどを書いてみました。

「茶がゆ」は、二月堂のお水取りに籠もる僧十一人の練行衆の夜食です。
原則、1日1回の食事を練行衆は食堂(ジキドウ)作法に従い衣と袈裟を着けて食堂に入り、定位置に着席、古くからのしきたりに従って食事を取ります。
この、食堂作法が終わると、その日の行が終わるまで、一切の飲食が出来なくなります。
1日6回の行を終えた練行衆は、午前0時から4時頃までに二月堂から下堂して、その時から翌日昼の食堂作法までが飲食解禁の時間となります。
もちろん何を食べてもよいのではありません。(生もの・お菓子なども卵入りはダメです。)
「ごぼう」は、深夜にいただける夜食の茶がゆなのです。
「ごぼう」の言われは、強火で炊くため「ごぼごぼ音がする」からとか「ご坊の食事」という伝えもあります。
「ごぼう」の特徴は、番茶仕立ての素朴さです。
昔は、奈良のお寺の日常食だったと思われます。
茶色のおかゆで少し味気ない感じですが、普通の白がゆとは違った独特の風味があって、食べ慣れると味わい深いものだそうです。
炊き上がった段階で、鍋の中の米粒を半分ほどすくい上げます。
これを「げちゃ」といい、かゆを重湯とご飯に分離します。
食べる時は、この「げちゃ」に「ごぼう」をかけます。
「ごぼう」だけだと重湯状態になり、「げちゃ」が多いとご飯に近づきます。
年配の僧は消化のよい「ごぼう」を食べ、若い層はそれでは物足りないので、腹持ちのよい「げちゃ」を多くして食べます。
就寝前の夜食ですから、体調に合わせて「ごぼう」と「げちゃ」の割合を調整しながら食べます。
副食は漬物や野菜の煮物などの精進料理です。
作法を伴う食堂の堅苦しさは無く就寝前のリラックスした時間には欠かせないものです。
「ごぼう」は、飽食の時代の食の対極にある質素な伝統的食物で、調理方法は口伝と体験で覚えるそうで、決まったレシピはありませんが、二月堂参籠宿所の作り方を大まかに記します。
絶対レシピがない以上御茶を出す方法を工夫したり鍋も手元の物を利用し、是非「○○家の茶がゆ」に挑戦してみてください。

《材料》5人分
・米  300g(約2合)
・水  5リットル
・番茶 1つかみ半(安価の物が良く、番茶がなければほうじ茶でもよい)
・塩  少々
・副食 漬物・梅干・昆布の佃煮

《炊き方》
1.米を3~4時間前に洗って用意する
2.番茶を茶袋(木綿の袋)にいれ、適量の水で鍋で炊いて茶を出す。
 時間をかけたほうがまろやかになる。(10時間位炉にかけておく)
3.出したお茶に米を入れ、強火で一気に炊き上げる。(どろどろになるまでは炊かない)
4.炊き上がる頃合を見て、米粒の半分程をすくい上げて「げちゃ」する。
 すくった米は、良く湯を切り、御ひつに入れて蒸らす。(冷や飯があれば「げちゃ」はいらない)
5.すくい上げた「げちゃ」はおひつごと毛布などで包み蒸らす。
6.「げちゃ」をすくった後の「ごぼう」に、塩を少量入れ味をつける。
7.茶碗で「ごぼう」だけでもよいし、「げちゃ」に「ごぼう」をかけても割合は好みで加減する。
 ただし、炊き上がったらなるべく早く食べるのがよい。

            参照:東大寺図書館 野村輝男氏 のレシピ指導より


文責:小堺ひとみ
[PR]
by kosakai_blog | 2010-06-30 15:45 | 食のサロン
食のサロン その4 《プルーン物語》
◆開催日
正栄食品工業商品展示会 2010年6月10日(木)~11日(金)(於:池袋サンシャインビル3F)

※2010年6月10日(木)正栄食品工業㈱の商品展示会に参加し、プルーンを通してのエコへの取組を伺ってきました。

◆テーマ
「プルーン物語」
[PR]
by kosakai_blog | 2010-06-14 17:03 | 食のサロン
食のサロン その3 《世界一使われている油ーパーム油の製造とその利用》
◆開催日
2010年5月25日(火)15:00~16:30 (於:日本橋倶楽部会)
◆テーマ
『世界一使われている油ーパーム油の製造とその利用』
◆講 師
日清オイリオグループ㈱ 食用油技術部 主管平野尚美氏

※人口の増加、食の多様化に伴い、世界で使われる食用油の量は、年々増えている。
その中でも特に伸びているのが食べる油「パーム油」である。

※まず油とは何か?を考えてみると
①高温・短時間で調理できる効率的な熱媒体
②生命の維持に欠かせない栄養素の一つで、9Kcal/gの効率的エネルギー源であり、三大栄養素には他にたんぱく質・炭水化物が挙げられる
③油は料理を美味しくする
④「あぶら」は、1つのグリセリンに3つの脂肪酸が結びついたもの(トリアシルグリセロール)
⑤リノール酸、リノレン酸は必須脂肪酸
⑥植物油はビタミンEの供給源で油と一緒に摂れば脂溶性ビタミンの吸収率UP
 例 VAの吸収は 生で10% 煮て30% 油と一緒に食べると50~60%の吸収率

※油(ゆ)と脂(し)の違いとは
油:室温で液状の物
脂:室温で固形の物

※世界の植物油生産量の推移を見るとパーム油は、2005年でトップになった。
では、パーム油が使われているものは・・
・マーガリン・ショートニング
・スナック菓子
・ポテトチップス
・即席麺(ラード・パーム油)
・カレールー
・ドーナッツ 等

※「パーム油」について
*パームの木は・・・
 ・ヤシ科でマレーシア、インドネシアを中心にプランテーションで栽培
 ・1年を通じて収穫が可能な多年生草本
 ・単位面積当たりの収穫量が高く、大豆の7~8倍(生産量は世界一)
*パームの実は・・・
 ・4~5cmのフルーツでオレンジ色の肉
 ・内胚乳(パーム核油を含む)と中果皮(45~50%のパーム油を含む)からなる
 ・この果実が1000個位集まり果房(バンチ)として木に数十個付いている
*分別は
 ・液状油部分と固形脂部分に分ける事が出来る 
*特徴は
 ・常温で固形~半固形
 ・酸化安定性が良い(保存性が良く、フライ時にコシが強い)
 ・あっさりで油っこくない風味
*製造方法
 果房→蒸熱(蒸気処理)→脱果→消化→圧搾(35%、パーム核油)
  ↓
 粗製油→清澄化→乾燥
  ↓
 パーム原油→精製
  ↓
 パーム精製油

*パーム油の食品以外の用途
 ・バイオディーゼル
 ・PalmCoal(果房を炭化して燃料に)
 ・パームの果房から紙

*油の上手な使い方
 ・保存方法
  開栓前:直射日光等の光を避ける、湿度を避ける
  開栓後:栓をきちんと閉める、開栓後は1~2カ月で使い切る

*油の上手な揚げ方
 ①こまめにカスを取り除く
 ②長時間空加熱をしない
 ③適宜差し油をする
 ④揚げる順序を工夫する
  天ぷら→コロッケ→唐揚げ→とんかつ(タマゴはレシチンなのでべたつく)
 ⑤3~4回で新しい油と交換する

*油の上手な摂りかた
 見える油:マヨネーズ・オイル
 見えない油:御菓子・スナック・肉等

*油の上手な選び方
 ①健康で選ぶ:体脂肪やコレステロール、VE添加等
 ②調理機能で選ぶ:上手に炒める、少ない油で揚げる、サックと揚げる
 ③すっきりさや香ばしさで選ぶ
      

以上、パーム油はあっさりした風味や酸化しにくい事等から、私達の食生活の中でも重要な役割果たす油である事が理解できた。
講演会の中で、このパーム油を使用した揚げ物と他の油で揚げたものを実際に試食し、比較することでより理解を深める事もできた。
これらの食用油を理解する事で、効用も随分変わるものである。

                                                  (文責:小堺ひとみ)

リンク:日清オイリオ株式会社

[PR]
by kosakai_blog | 2010-05-27 14:12 | 食のサロン
食のサロン その2 《近未来創造サイエンス「奇跡の地球物語」 分とく山 野崎洋光氏》
2010年5月2日(日)18時30分からテレビ朝日の近未来創造サイエンス「奇跡の地球物語」ー野崎洋光氏ー で放映された内容です。
番組の中では、弊社の成瀬宇平顧問のコメントもとりあげられました。
尚、分とく山の総料理長 野崎洋光氏は、武蔵野栄養専門学校の成瀬顧問の教え子です。

◆近未来創造サイエンス「奇跡の地球物語」

日本料理の匠 分とく山の野崎洋光氏は日本料理の知られざる真実を、ご自分の料理の中で次のように語っています。

その1 野崎流 シメ鯖

シメ鯖は、鯖の鮮度が落ちるのを止めるために作られた手法です。
何故シメ鯖なのか?
理由は、魚の水分を抜き、保存するためです。

野崎流は、
砂糖で40分しめる
塩で60分しめる
酢で20分しめる

《化学的根拠》
砂糖のひと手間が、おいしさを引き出す。
それは、浸透圧の原理で砂糖の分子が、塩の分子よりも大きいためにゆっくり水分が抜け、魚がふっくらしているところへ塩と酢を入れる。
しょっぱくなく、すっぱくないシメ鯖ができるという。

シメ鯖こそが、料理の基本の「さしすせそ」の代表といえる。
さ:砂糖でしめる
し:塩でしめる
す:酢でしめる
せ:しょう油でたべる

その2 野崎流 筍の灰汁(あく)抜き

筍のえぐ味の正体は灰汁である。
従来の米ぬかととうがらしで茹でると、下ごしらえで既に茹でるため調理前に筍のうま味が消えてしまう。

野崎流は、
筍の穂先が緑になる前の物を選ぶ事。
大根のおろした汁:水が1:1で1%の塩を加えた液汁で、茹でずに1時間浸すのみ。
その後、通常の調理をする。

《化学的根拠》
大根の汁に含まれる酸化酵素が灰汁の成分を分解するため、えぐ味が消える。

その3 野崎流 お造り

刺身包丁(18°の片刃包丁)で素材を切る。

《化学的根拠》
角が立ちやすく、組織がくずれないので触感が一定である。

その4 野崎流 出汁と水

料理の基本である味の土台は出汁である。
火山国日本の水は、ミネラル分が少ない軟水なので水が良い。

野崎流は、
いい出汁ほど鰹の味がしない
いい出汁ほど昆布の味がしない

鰹と昆布を80℃のお湯で1分、うま味だけを取り出す。
温度が高いと雑味が入り、素材の味を邪魔する。

良い出汁とは、体に入ったときにすっきりする。

《化学的根拠》
硬水は、Ca成分が昆布の成分と結合し灰汁になる。
また、うまみの抽出が妨げられる。

日本料理は、味覚だけではなく五感を使いすべてを感じ取り戴くものである。
竜田揚げを例にあげ、従来の竜田揚げは奈良の竜田川の紅葉をイメージとした料理で秋の料理である。
しかし、野崎流は春の紅葉は緑であることをヒントに衣に緑を入れ、春の竜田揚げを創作する。
日本料理は、味に化学的根拠や遊び心があり素晴らしいと結んでいる。


最後に、日本料理とは言葉を食べるものである。
美食家北大路魯山人は60年前にこう述べている。
「日本料理は素晴らしい
 今に世界中の人が日本料理を食べに日本へ押し寄せてくる日が今すぐそこに来ているのを感じた  魯山人」

                                                   文責:小堺ひとみ

リンク:分とく山  
[PR]
by kosakai_blog | 2010-05-06 11:46 | 食のサロン
食のサロン その1 《第1回 利き酒会》 (於:本社3F会議室)
◆開催日
2010年4月2日(金) 18:00~20:00
◆テーマ
『春の宵、お酒を楽しむ会』
◆講 師
『利き酒師・酒ご飯コーディネーター』 新倉ごま氏

※新倉ごまさんは、服部学園特待生卒業後、第2回世界利き酒師コンクール審査員特別賞受賞・専門学校講師・雑誌の連載等で現在大活躍中です。
初めての企画として、弊社にて銘酒を味わいながら気の合う仲間で春の宵のひと時を楽しく過ごすべく「春の宵、お酒を楽しむ会」が開催されました。
単に御酒を飲む会ではなく、日本中の厳選された御酒を十数種類、それに合う御つまみを教えていただきながらの勉強会も5種類位までしか記憶に残らない程、参加者は美酒と先生のお話に酔いしれた会でした。
女性利き酒師の新倉ごま女史をゲストとして迎えてお酒の話しをあれこれを伺いながら全国 の入手しにくい地酒を充分に楽しんだひと時となりました。
十二分に楽しんだ最後に、3種類の美酒を選んでいただき、利き酒大会を行いましたが、似通った御酒で皆苦労している中、K氏は見事3問正解で優勝し、賞品の一升瓶を獲得しました。

当日は、お嬢ちゃんのこごまちゃんが、ごまさんのアシスタントをしてくれました。

参加者は、次回開催を今から楽しみに御開きとなりました。

サイト:新倉ごま ブログ

サイト:こごま絵日記
[PR]
by kosakai_blog | 2010-04-07 18:06 | 食のサロン



コラムや社内行事の模様をお伝えします。
by kosakai_blog
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
カテゴリ
全体
添加物歳時記
調味料のいろは
今月の酒の肴
食のサロン
お江戸日本橋伝承会
社長の呟き
室長の囁き
イベント
社会奉仕
有資格者
アスリート
コーヒーブレイク
MNC(みんなのネットワーク)
ABOの会
その他
伝習会・交流会
食のこぼれ話
知識のとびら
以前の記事
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 04月
2016年 01月
2015年 11月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2007年 11月
2007年 09月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2005年 10月
2005年 03月
2004年 02月
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
Copyright (C) KOSAKAI CHEMICAL INDUSTRY. All rights reserved.