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食のサロン その34 《江戸前天麩羅の話 ②天麩羅のルーツは?》
天麩羅の語源は油や調理の意味があるポルトガル語のテンペロに由来すると言う説がある。
別の説ではキリスト教の宗教用語クアトロ・テンプラシを語源としている。
四節句にキリストの受難をしのんで節食として肉を食べずに肉の代りに魚のフライ等を食べていた。
この習慣が日本に伝わりクワトロ・テンプラシから魚の揚げ物の事をテンプラと呼ぶようになったと言う。
その他にも諸説がありどれを定説とするかは難しい処である。
この衣を付けて魚等を揚げる料理に江戸時代の劇作家「山東京伝」が天麩羅と漢字をあてはめたと言う話が伝わっている。
天麩羅は日本独自の揚げ物料理と思われがちだがキリスト教の宣教師と共に渡来した南蛮料理がルーツと思われる。
始まりはフランシスコ・ザビエルの来日した安土桃山時代。
面白いのは鉄砲伝来と同じくして日本に伝わってきたと言う事である。
地方によってはさつま揚げのように魚のすり身を揚げた揚げカマボコを天麩羅と呼ぶ所もある。
現在のような小麦粉を水で溶いて衣として油で揚げる天麩羅は江戸が発祥と言われている。
おそらく長崎あたりで外国人が作るフリッターのような物を見て日本人が工夫したのではないかと思われる。当初は大名や階級の高い武士から大店の商家のあるじの食す高級な物であったと考えられる。
徳川家康が天麩羅好きで鯛の天麩羅を食べすぎたのが死因と伝わる説もある。
しかし、この話は現在の天麩羅にあたる食べ物だったのか等不確かな事が多い。
記録では元和2年(1614)正月3日に家康が油で揚げた鯛を食べたとあるが天麩羅と言う言葉は無い。
思慮深い家康が食べ過ぎて体調を崩すほど天麩羅はそれほど美味い物だったと言う事であろうか。
天麩羅として庶民の間に広がったのは屋台の天麩羅屋の存在がある。
安政年間(1772~81)に天麩羅屋台店が商売を始めたと言われている。
蕎麦や鮨と同じように江戸庶民に親しまれたのは屋台の天麩羅屋からと言う事に成るらしい。
屋台では魚に衣を付けて揚げた物を長い串に刺して提供し客は串を持って口に運んだ。
そのうち店を構える天麩羅店が登場し今のように箸を使い天つゆに付けて食す形になって来たとされる。
豊富な魚介類が手に入り油や醤油、味醂が各地から運び込まれる江戸の町で天麩羅の食文化が花開いた事は容易に想像がつく。
日本橋の老舗天麩羅店「天茂」は明治18年に初代の奥田茂三郎が屋台の天麩羅屋を創業しその後明治40年に店舗を構えたと言う。
江戸前の丁寧な仕事と鮑の天麩羅や栗の渋皮揚げ等めずらしい天麩羅も提供する名店である。
屋台がルーツであるこの店はさながら江戸前天麩羅の発展と重なる歴史を持っていると言える。
その他にも「銀座天國」等東京の老舗天麩羅店では創業が屋台の天麩羅屋と言う歴史を持ち今に続く店も少なく無い。

                                                         文責:青木知博
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by kosakai_blog | 2013-02-28 16:11 | 食のサロン
食のこぼれ話 その30 兵庫県 《「そうめん」と「そば」》
兵庫県の龍野は揖保(いぼ)川の中流域の地域で、小麦の生産地でもある。
この小麦から調製した小麦粉と揖保川の水を利用して作られるようになったのが、素麺「揖保の糸」である。一方、兵庫県北東部の出石は出石縮緬や出石焼き(陶器)などの伝統産業のある町であるが、そばの発達している町でもある。
「出石そば」は、白地の小皿に盛るそばなので「皿そば」の名がある。
江戸中期の宝永3年(1706)に信州上田藩から但馬出石藩に国替えのために移った仙石政明が、そば職人をつれてきて広めたと伝えられている。

                                                        文責:成瀬宇平
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by kosakai_blog | 2013-02-27 15:42 | 食のこぼれ話
食のこぼれ話 その29 大坂府 《大阪の人と「きつねうどん」》
大阪の人はうどんが好きなようである。
筆者の知人である大阪の老舗蒲鉾店「大寅」の小谷社長と、大阪市内で昼食をとると、必ずうどんを注文する。
大阪では「きつねうどん」のことを、「ハイカラ・ケツネウドン・信田(しのだ)」ともいう。
きつねうどんは大阪を代表する大阪の市民の食べ物である。
明治26年(1893)に、「松葉屋」といううどんの店主が、うどんに油揚げをのせた「コンコンさん」という種物を考案したのが「きつねうどん」の始まりといわれている。
湯通しして油抜きした油揚げは、醤油・味醂で甘く煮込んで、一枚の大きいもの2枚をうどんに載せるのが、大阪の「きつねうどん」である。
油揚げは、表裏を裏返しながら1時間ほど煮込んでから冷やして、さらにもう一度煮込む。
再加熱によりふっくらと軟らかい油揚げができあがるのである。

文責:成瀬宇平
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by kosakai_blog | 2013-02-27 15:34 | 食のこぼれ話
第19回MNC勉強会と新年会 (於:分けとく山2F)
◆開催日時
2013年2月16日(土) 10:00~14:00

◆開催場所
「分とく山」本店 <港区南麻布> 2F

◆MNC勉強会の報告
2013年第1回目のMNCの勉強会および新年会は下記のプログラムで行われました。
管理栄養士・栄養士だけでなく、いつも本会を支援してくださっている小堺化学工業株式会社の社長の計らいで、食品関係の方々も参加され、今回の私たちの人生観や震災に対する危機管理の話題に満足されました。
さらに、勉強会の後、料理長・野崎洋光氏の「分とく山」の高級料理と会員の皆さんが寄付してくださった珍しい日本酒、発泡酒、ワインを楽しみながらの交流会も時間内に収まらないほど続くしだいでした。

話題1)村上泰義氏 介護施設経営(会長) 「介護と仏教」

62歳で身延山大学に入学し、仏教の道を探求している村上泰義氏の話しには、高齢化社会における人間関係を考えさせられことが多かったようです。
60歳の時に大病をした村上氏は、これからは彼が経営している介護施設の人々ばかりでなく、近隣、知人の幸せのために修行し、行動するとまとめていました。
メンバーの意見として、「新年の幕開けにふさわしい、死生観に触れる大切な話しでした。」とありました。

話題2)三浦直人氏 相模原市役所危機管理室 「3・11から学ぶ危機管理と日常生活の心構え」

三浦直人氏は現在相模原市の危機管理室に勤めていらっしゃいますが、前職・横須賀の武山駐屯隊の隊長だったときに3・11東日本大震災の指揮をとられた経験から、危機管理につて話題を提供していただきました。
メンバーの中の法人関係の人は、自分の会社の危機管理の方向性についての参考になられたようです。
いろいろな数字を例にあげ、危機管理の必要性を話してくださいました。
先ずは自分の生命を守るため行動をとることが必須のことであることを力説していました。
「72時間」という数字については、もし震災にあった場合、72時間ば救援の届くまでの最短の時間であることも力説していました。

※次回は7月上旬を予定しています。
話題提供者は、現在交渉中。サプリメントの専門家の話題を考えています。

                                                        文責:成瀬宇平
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by kosakai_blog | 2013-02-21 18:01 | MNC(みんなのネットワーク)
2013年 第19回「お江戸日本橋伝承会(深田博治氏)」 於:本社 3F 会議室 
◆開催日時
2013年2月 6日(水)18:30~20:30
◆テーマ
『狂言で鎌倉散歩』
◆会 場
小堺化学工業株式会社 3F会議室
◆講 師
和泉流狂言師 深田博治(ふかたひろはる)氏
◆講演概要
社団法人能楽協会 会員であり、野村万作氏を師とされている和泉流狂言師 深田博治氏に狂言の面白さのみならず狂言体験のご指導をいただきました。

a0135894_11282858.jpg狂言「鐘の音」の一部を深田氏に上演していただき、先ずは、鎌倉のお寺の様々な鐘の音に参加者もチャレンジし、ワークショップ形式の講演会となりました。

鎌倉の寿福寺・円覚寺・極楽寺・建長寺の鐘の音を擬音で説明してもらい、実際に演じた鐘の音を実感し、参加者は「腹の底から、顎をひいて等」講師の先生の指導のもと、今年初めての伝承会の取り組みに真剣に参加していただき、あたかもお稽古場のような講演会風景でした。

「金の値」と「鐘の音」を勘違いした太郎冠者が引き起こす、楽しい狂言を拝見し、さらに「若松」という狂言小謡を参加者全員で謡い、お土産の伊場仙の扇子を使って「酒を注ぐ所作等」を体験しました。
参加者全員で「清々しい春」を迎えた一夜となりました。
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また深田氏は、映画「のぼうの城」に田楽踊り指導補佐として参加された秘話のおまけ付きの楽しい講演会のひと時に、参加者の顔には体験できた安堵感と自信が感じられた「お江戸日本橋伝承会」でした。

リンク:万作の会
リンク:伊場仙

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by kosakai_blog | 2013-02-15 10:09 | お江戸日本橋伝承会



コラムや社内行事の模様をお伝えします。
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