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食のサロン その45 《江戸前鰻の話① 待たされて美味しい?》
鰻を食べに行って料理をせかすのは野暮な話で気の短い江戸っ子でも鰻が焼きあがるまでじっと待つものだ。
鰻屋ではそうあるものと年配者から教わった物である。
客の顔を見てから鰻を割いて串にさし素焼きにした後、蒸してからタレを付けて焼き上げるとなると時間が掛かるのは道理である。
そういう理由で鰻店では待つ事も苦にならないと言いたい処であるがそれにしてもと言う経験も随分ある。
南千住にある「尾花」は夏場には店の外に並んで店内に上がるまでだいたい1時間は掛かる。
日曜日ともなると更に30分の覚悟も必要になる事もあり店内に入ってからも注文をして蒲焼が提供されるまでに座敷で待つこと1時間とあいなる。
最近では並んでいる間に注文を受けに来てくれるので提供される時間は以前より早くなってきたようであるがそれ相応の覚悟がいる。
土用の丑の日になると鰻屋は何処も混むのでわざと翌日に鰻を食べに行ったことがある。
もちろん空いているのではないかと算段しての事である。
築地で待ち合わせ「宮川本店」へ行った処全くの当て外れで客が行列をしている。
結局鰻にありつけたのは並んでから2時間以上過ぎた閉店近くであった。
皆同じように考えての行動であったのかは定かでは無い。
ちなみに宮川を名乗る鰻店は多く「日本橋宮川」「根岸宮川」「小伝馬町宮川」等名前を上げれば切がない。「築地宮川本店」がその本家筋となる「世田谷宮川」「荻窪宮川」など直接に暖簾分けにて創業した店は「築地宮川本店」と共に宮川のれん会を結成している。
待ち時間の長さなど自慢にも何もならないが名古屋の熱田神宮の近くに元祖櫃(ひつ)まぶしを名乗る「蓬莱軒」がある。
何度か訪れている店であるが、ある時ゴールデンウィークのさなかに訪ねた事がある。
覚悟はしていたが案の定、店の前には大行列が出来ている。
おりしも櫃まぶしブームが起きていて東京でも櫃まぶしと言う鰻の食べ方が紹介されるようになっていた頃である。
1時間以上待ってやっと店の前の行列の先頭の方になって来た。
もう少しで櫃まぶしにありつけると思いつつ30分ほど待って店に入るとそこには大きな待合室があり中に順番待ちの人がうごめいている。
ショックは大きかったが今さらあきらめる分けにも行かずにじっと我慢の子となった。
空き切ったお腹に櫃まぶしがおいしかった事は言うまでもないが3時間近く待った疲れもどっとでて鰻を食べて活力を付ける目的が疲労困憊となった事を思い出す。
そうまでして鰻を食べたいか自問自答でもあるが鰻好きの辛い処である。
せかすのは野暮と言っていた昔の人はよほど気が長かったかと言うとそうでも無くもう少し風情のある鰻の食べ方をしていたようである。
柴又帝釈天近く江戸川沿いにある「川甚」等の川魚料亭には風呂が用意されていて客は浴衣に着替え、ひと風呂浴び庭を愛でながら座敷でくつろいで鰻の焼けるのを待っていたようである。
なんとも優雅な物であり鰻の味も一段とおいしく感じたであろうと想像がつく。
残念ながら「川甚」では今は風営法の関係からか風呂に入りながら鰻の焼きあがるのを待つ事は出来ない。「川甚」は夏目漱石、谷崎潤一郎、松本清張などの文学作品の舞台として実名で登場する事でも知られている。

                                                        文責:青木知廣
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by kosakai_blog | 2013-12-25 12:20 | 食のサロン
食のこぼれ話 その48 《名古屋は小さい卵、北陸は大きい卵》 その49 《正月の蒲鉾の色》 2014.1
その48 《名古屋は小さい卵、北陸は大きい卵》

喫茶店での「モーニング・セット」の発祥は、名古屋であることは知られている。
モーニング・セットには必ずゆで卵がつく。
1セットのモーニング・セットに使われるゆで卵は1個である。
1個であれば、卵のサイズは関係がない。
そこで喫茶店では、卵の購入は重量で買う。
たとえば、1kgの卵の数は多ければ、それだけ多くの人に提供できる。
そこで、その慣習から、名古屋で売れる卵は小さいものである。
鶏は必ずしも同じサイズの卵を産むとは限らない。
大きいサイズの卵は、北陸地方で売れるので、名古屋で売れない大きなサイズの卵は、名古屋からの配送の便利な北陸地方で売れる。
この話のネタは卵関係のビジネスをしている友人が漏らしたことによる。

その49 《正月の蒲鉾の色》

正月用の皇居御用達の蒲鉾は、会社内でも人物・技術ともに問題のない職人さんが作り、紅・白・緑・紫・黄色の5色の蒲鉾が作られる。
いずれも半円形の板付き蒲鉾である。
形が日の出に似ていることから、新しい門出として祝いの膳にのるようになった。
日本人は正月の初日の出には、特別の希望を訴える習慣がる。
赤(紅)は、魔除けを意味し、白は性状を示している。
緑はほうれん草の搾り汁を加えて緑色の蒲鉾を上塗りし、黄色はニンジンの色素の入った蒲鉾を上塗りする。
紫は小豆の皮の色素の紫色の蒲鉾を上塗りする。
これらの色素はカロテノイド系、アントシアニン系の色素に属し、抗酸化性が期待されている成分である。
古くから健康に関わる食品成分について経験的に知っていたと推測できる。



                                                        文責:成瀬宇平
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by kosakai_blog | 2013-12-24 17:45 | 食のこぼれ話
室長の囁き その14 日本橋豆知識①
◆◆◆ 日本橋豆知識 ① ◆◆◆

お正月と言えば七福神めぐりが有名ですが、昭和50年頃から行われている「日本橋の七福神めぐり」に参加されたことがありますか?
日本橋の七福神めぐりは、元旦から7日まで参拝者は約2万人と言われています。
七福神の神は、日本の神様が恵比寿様だけで他はインドや中国の神様です。
日本橋の七福神は、日本で唯一すべて神社からなっており、お寺が一つも混ざらない事が特徴です。
因みに、1)水天宮(弁財天)2)松島神社(大国神)3)末廣神社(毘沙門天)4)笠間稲荷神社(寿老神)5)椙森神社(恵比寿神)6)寶田恵比寿神社(恵比寿神)7)小網神社(福禄寿・弁財天)8)茶ノ木神社(布袋尊)と水天宮からスタートすると日本最短の一時間半以内で回りきれる七福神めぐりだそうです。
来年のお正月は是非挑戦してみてはいかがでしょうか?

                                                       文責:小堺ひとみ
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by kosakai_blog | 2013-12-16 15:30 | 室長の囁き



コラムや社内行事の模様をお伝えします。
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